10月28~29日に開催されたデジタルマーケティングの国際カンファレンス「ad:tech Tokyo(アドテック東京)」のセッションでは、多彩な顔ぶれのスピーカーがそれぞれの立場からデジタルマーケティングのあり方や将来について熱心に議論を展開した。

 その中から、ソーシャルメディアとコンテンツ・プラットフォームに関するセッションの内容を紹介する。

ソーシャルメディアの効果測定だけを切り離して考えるのは間違い

大和ハウス工業総合宣伝部デジタルメディア室室長の大島茂氏(撮影:前田せいめい、以下同)

 10月28日に行われた「ソーシャルメディアトラッキング:ソーシャルメディアキャンペーンの効果測定」と題するセッションは、大和ハウス工業総合宣伝部デジタルメディア室室長の大島茂氏がモデレーターを務め、日、米、そしてアジアでマーケティングに従事するビジネスリーダーをパネリストとして迎えた。

 登壇者は、米国のベイツフック(BatesHook)社CEO/創設者のウーベ・フック氏、マレーシアのスタッツイット(Statsit)創設者/チーフのミコ・コティラ氏、スケダチ・高広伯彦事務所コミュニケーションプランナー/広告ビジネスコンサルタントの高広伯彦氏、アジャイルメディア・ネットワーク代表取締役の徳力基彦氏。

アジャイルメディア・ネットワーク代表取締役の徳力基彦氏

 「ソーシャルメディアは効果測定できない」という不満がよく聞かれるが、「ソーシャルメディアの効果を測定するという考えはそもそも間違い」とアジャイルメディアの徳力氏は言う。

 ソーシャルメディアは個別のメディアではなく、スタッツイット(Statsit)社のコティラ氏が表現するように「大きなものの一部」ととらえ、今までのマーケティング効果測定で取りこぼしていた部分を補うものと考えるべきだと説いている。