韓国ソウルの夏の風物詩にハンガン(漢江)の河川敷に集まった市民たちが涼んでいる姿がある。熱帯夜になると河川敷で寝泊まりする市民も多いほど、ハンガンの河川敷はソウル市民の憩いの場である。
にわか雨が降った後で少し蒸し暑い6月11日の午後、どこからか白のドレスやスーツに身を包んだ韓国人たちがゾロゾロとハンガンの橋の袂に集まってきた。それまでの夕涼みに出ていた人たちとは服装がまるで違う。
今年は韓国とフランスが国交を結んでから130周年となる。年初から様々な催しが開かれおり、昨年の日韓国交正常化50周年の時とは大違いである。
そんな関係からか、フランス発祥のシークレットパーティ「ディネ・アン・ブラン」がソウルで開催されることが大々的に宣伝されていた。
世界中で人気の「白い宴」
「ディネ・アン・ブラン(Le Diner en Blanc )」は、どこで開催されるかがパーティの直前まで知らされず、カップルでの参加が義務づけられている。
またドレスコードは白(服装だけでなく、持ち物、イス、テーブル、カトラリーすべて白)で、テーブルセッティングをはじめ自分が食べたりするものは一切自分で用意するという風変わりなパーティーである。
すでにパリ、ロンドンなどヨーロッパの首都や東京でも開催されており、韓国の西洋かぶれの人たちにとっては待ち遠しいパーティーだった。
パーティには招待客しか入れない。主催側から招待状をもらった人が知人を連れていく形式で、もしそういう招待がなければ、ネットで申込みウェイティングをかけることになる。