(ソウルより) 最近、新興国経済は力強さを失っているように見える。つい数年前までは世界の経済崩壊に直面しても回復できる力をもてはやされていた国々は今や、GDP(国内総生産)成長の減速に始まる無数の課題にぶつかっている。
新興国の成長エンジンは、故障しているのだろうか?
2000年から2007年まで、新興国・途上国における年間成長率は平均して6.5%であった。もっと印象的なことを言うと、先進国経済が停滞して脆弱な経済回復に苦しんでいる2008年から2010年にかけての時期にも、新興国は5.5%の成長を維持していた。事実、この時期の終わり頃には、成長率は非常に健全で、平均7.5%にも達していたのだ。
しかしその後、成長は減速し始めた。2015年には、年間成長率は4%まで落ち込んだ。世界最大の新興国である中国の成長率ですら、去年は6.9%までの落ち込みを記録し、これは1990年以来最低の成長率である。しかも、成長の減速は今年に入ってさらに進行すると予測されている。