血の海に横たわる負傷者たち、ベルギー空港爆発の目撃者が証言

2度の爆発で窓が割れたベルギー・ザベンテムのブリュッセル国際空港の建物(2016年3月22日撮影)。(c)AFP/Belga/VIRGINIE LEFOUR〔AFPBB News

 現地時間2016年3月22日朝、ブリュッセルで同時爆破テロ事件が発生した。

 ベルギーで近年テロが発生したのは、2014年5月24日のブリュッセル・ユダヤ博物館襲撃事件(4人が死亡)以来であり、ベルギーでは初の大規模テロ事件であったため、世界中に大きな衝撃をもって伝えられた。

 日本にとって今回の事件は決して遠い世界の出来事ではない。リスクマネジメントの観点から、今回の事件についてい思うところを述べてみたい。

欧州で増えている「過激」なイスラム教徒

 これまで、数多くの機関・団体が、国ごとのテロ脅威について発表しているが、ベルギーのテロ脅威はいずれの機関・団体とも非常に低い状況であった。過去のテロ事件、ベルギー国内のテロ組織の活動状況などを加味して評価すると、ベルギーでのテロ脅威は非常に低いという結果となっていた。

 しかしながら、近年におけるテロ脅威は、これらの評価方法の根拠と大きくかけ離れた状況に突入していることを理解しなければならない。

 昨今、特に欧州において次のようなテロ事件が頻発している。

・2014年5月24日:ベルギー・ブリュッセル・ユダヤ博物館襲撃事件
・2015年1月7日:フランス・パリのシャルリー・エブド襲撃事件
・2015年2月14日:デンマーク・コペンハーゲン連続襲撃事件
・2015年11月13日:フランス同時テロ事件
・2016年3月22日:ベルギー・ブリュッセル同時テロ事件、など