「あ~ヤバい!ヤバい!」
お会いするたびにそうやって悩んでいる若手社長がいる。
私は公認会計士・税理士・心理カウンセラーとして企業の経営相談を受けており、この方もご相談者の1人である。
「今回はどうされました?」と聞くと、何に悩んでいるのかを熱を込めて話してくださる。
「今度新しく採用したマネージャーが現場の人間と喧嘩しちゃって、現場の人間が辞めるって言い出したんです」
「新しくオープンさせたお店のオペレーションが回ってなくて、人手不足の状況なんです」
会うたび悩みが違う
様々な悩みが次から次へと生じている。私はこの社長を見ていて、いつも感心する。それは毎度毎度悩みの内容が違うのである。
お会いするたびに新たな悩みを抱えて、「あ~ヤバい!」と呟いている。以前抱えていた悩みは解決し、新たな悩みを抱えて走り回っている。
この社長は次から次へと新たな挑戦をし、問題が生じ、悩み、なんとかその問題を解決し、そして更なる挑戦をする。もがいてもがいて、それでも挑戦を続けるのである。
挑戦には失敗はつきものである。逆に言えば、失敗のリスクが高くないものは挑戦とは言えない。
人は失敗が怖いため、なかなか挑戦することができない。なぜ失敗が怖いのか。
それは挑戦したことがうまくいかないのが怖いのではなく、うまくいかないことに対してネガティブな意味づけをすることが怖いのである。