日中韓首脳会談が11月1日、ソウルで行われた。この会談は、1997年から始まった「ASEAN+3」(ASEANと日本、中国、韓国)」の会合から独立する形で2008年から始まり、2012年まで毎年行われてきた。議長国は、日本、中国、韓国の順で持ち回りによって開催されてきた。
しかし、2012年8月に李明博韓国大統領が竹島に上陸し、天皇に対して、「『痛惜の念』などという単語ひとつ言いに来るのなら、訪韓の必要はない。ひざまずいて謝らなければならない」などと発言したことや、尖閣諸島をめぐる中国での反日デモなどの影響もあって、この3年間、行われてこなかった。
この間も安倍首相は、「対話のドアはオープンだ」と繰り返してきた。開かれなかったのはあくまでも中国や韓国の側の思惑からだった。
中国は「公式訪問」、日本は「実務訪問」という“無礼”
それにしても朴政権は、分かりやすい政権だ。日中韓首脳会談の議長国だというのに、中国の李克強首相は「公式訪問」で、日本の安倍首相は「実務訪問」だという扱いをしてきたからだ。
李首相には、個別の晩餐会を開くなど国賓待遇の扱いをしながら、日本側が求めた昼食会は「時間がない」として拒否してきたという。