選考スケジュールの繰り下げに伴い、学生の就職活動にも企業の採用活動にも非常に大きな変化があった2016年度新卒採用。そうした中で、学生はどのような基準で企業を選択したのだろうか。

高まる内定率と辞退者が大幅に増える予測

 来春就職する2016年度新卒学生の就職活動が、10月1日の内定解禁日を前に山場を越えている(*本記事は9月30日公開記事の再掲載です)。HR総研の8月末調査によると、すでに内定を獲得した学生は8割近くに及び、東京大学、京都大学といった旧帝大クラス、早稲田、慶応大学といった上位私立大学は9割程度の学生が内定を獲得している。

 企業は内定辞退者が大幅に増えることを予想し、多めの内定者を出している模様だ。従業員1000名以上の企業では実に42%が昨年より多めの内定者を出していると言っている。10月1日にどれだけの内定学生が来てくれるのか、ドキドキしながら待っている採用担当者が多いことだろう。

 一方、9月以降の就職活動の継続率は、旧帝大で18%、早稲田、慶応大学クラスで16%とかなり少なくなっており、日東駒専(日大、東洋、駒澤、専修)といったクラスで29%といった回答になっている。同調査によると、採用数未達の企業はまだ6割以上あり、今後の採用活動ではかなり苦戦を強いられそうだ。

 では、学生はどのような基準で就職する企業を選んでいたのだろうか。2016年度新卒就活生のHR総研アンケート調査結果を見てみよう。