台湾の市場調査会社、トレンドフォースがこのほどまとめたスマートフォン市場に関する最新のリポートによると、今年7~9月期における世界のスマートフォン出荷台数は(速報値)は3億3200万台となり、4~6月期から9.1%増加した。
米アップルが最新モデル「iPhone 6s」「同6s Plus」を発売したのは9月25日だったが、それを前に韓国サムスン電子や中国ファーウェイ(華為技術)などが相次ぎ旗艦モデルの新製品を発売した。
その結果、7~9月期の市場は大いに活気付いたという。
「サムスンの出荷台数、初の減少」
出荷台数のメーカー別ランキングの上位5社を見ると、サムスンが24.6%の市場シェアで首位となり、これにアップルが13.7%のシェアで続いた。
そして3位以降はいずれも中国勢で、ファーウェイ、シャオミ(小米科技)、レノボ・グループ(聯想集団)の順。シェアはそれぞれ、8.4%、5.7%、5.7%だった。
このうちサムスンは依然首位を維持しているものの、低・中価格帯製品の分野で中国のライバルメーカーにシェアを奪われている。また推計によると、サムスンの旗艦モデルである「Galaxy S」シリーズの今年の年間出荷台数は4000万台にとどまる見通しという。
これにより、サムスンの今年の年間出荷台数は前年比1%減の3億2350万台になると予測。同社の出荷台数が前年実績を下回るのは、初めてのことだとトレンドフォースは指摘している。
アップルはiPhone 6sが好調
一方、アップルのiPhone 6sシリーズは、新たに加わった「3D Touch」機能や、ローズゴールドのモデルが消費者を引き付けている。