ドバイ、世界最大の屋内スキー場建設へ

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の首都ドバイ〔AFPBB News

 今、ご自身の名刺を眺めて何を思い、何を感じるだろうか。この1枚の紙の上に自分の「居場所」が表現されている。ここに表現された居場所に属する人間として、様々な人間関係を築き、ビジネスを展開していらっしゃることだと思う。

 この居場所は時にブランドや信頼という形で自分を援護し、他者からの評価や人とのつながりにも大きな影響力を及ぼす。もしもこの名刺の記載が、自分の名前と個人の連絡先だけになったとしたら、自身の評価に変化が起きることはないだろうか。

 そして、人とのつながりに変化が起きることはないだろうか。

 私は税理士として会社設立の仕事をさせていただくことが多い。そのため、大手企業を辞め、独立して自分の夢に挑戦するという方と出会うことも多い。

自分という個人に向き合う

 自分の名刺から勤めていた社名と職位が消え、自分でゼロから名刺を作らなければならなくなった時、自分という「個人」と改めて向き合わなければならなくなる。そして、自分という「個人」と向き合うことで、飛躍的な発展を遂げる方もいる。

 数年前、大手のマーケティング会社にお勤めされていた方が独立し、コンサルティング会社を立ち上げられた。

 元々いたマーケティング会社では、どのお客様にも同じようなフォーマットを使って数百ページにもなる資料を作成し、報告書として提出して数百万円の報酬をいただき、その後のフォローは基本的に行わないというコンサルティングをされていた。

 数百ページに及ぶ専門用語が散りばめられた資料をもらったお客様は、果たしてその資料を現場の改善のために使いこなすことができるのか。

 分厚い紙の資料を渡すことがコンサルティングなのではなく、お客様にもっと寄り添い、実際に現場を変えて成果を出すことがコンサルティングなのではないか。

 そういった思いから、元いた会社を辞め、自身でマーケティング会社を立ち上げ、事業を始めた。しかし、現実は甘くない。