米オラクル、ハードウエア事業に進出

米オラクルのラリー・エリソンCEO〔AFPBB News〕

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 例えば、エリソン氏が得た情報では、今回のセクハラに関する訴えを公表するか否かを巡って、HPの取締役会は事前に決議を取っていた。その結果は賛成6、反対4で割れたというが、取締役会は後になってこれを全会一致とすることに決めたという。

 ところが、HPの広報担当者はこの事前決議の存在を認めていない。同社の取締役会がハード氏の辞任に関する決議を行っており、それが全会一致で決まったとだけ伝えているという。

 ニューヨーク・タイムズの記事では、ハード氏と取締役会の話し合いについて、状況を直接知るという人物の話を伝えている。これによると、このセクハラの訴えに関する情報開示を巡って両者の間で対立が高まっていったという。

 つまり取締役会が情報開示を決定したことが要因となり、ハード氏と取締役会の関係は悪化していったということのようだ。

 PR会社の米APCOは、取締役会に対し、もしセクハラの訴えが公に出たら大騒動となり、収拾がつかなくなると助言していた。ハード氏自身も取締役会がなぜセクハラについて公表しようとするのか疑念を抱いていた。

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 そもそも取締役会はセクハラの事実について確認しておらず、最終的に根拠のないものと判断したにもかかわらず、公表することにした。そうした不信感がハード氏に辞任を決断させたのではないかというのだ。

 取締役会は、ハード氏が元契約社員との関係を隠すために経費報告書類を偽造したと見ている。しかし、ハード氏と元契約社員は2人の関係を否定している。

 メディアの報道によると、書類は単なるミスであったとも、2万ドル以下という不適切な請求分については既にハード氏が返済しているとも報じられている。