オーストラリアの主要都市といえば、シドニー、メルボルンと名前が挙がると思う。メルボルンは、人口430万人を擁するオーストラリア第2の都市であり、人口だけで見ればシドニーに肩を並べる存在だ。
直行便復活でアクセスしやすくなったメルボルン
それにもかかわらず、日本からメルボルンに行く直行便は長らく運行停止のままで、不便な状態が続いていた。そんな状態を打破してくれたのがLCC(格安航空会社)のジェットスター航空だ。今年のゴールデンウイークから、成田発メルボルン行きの直行便を週に3便運行し始めた。
個人的にはシドニーには何回も行ったことがあったが、メルボルンは直行便がないこともあって足が向かなかった。
本来はシドニーの方が在住日本人は多いはずなのだが、私の知り合いの日本人は何故かメルボルンに住んでいる方が多く、何となくメルボルンという街には興味があった。そんなこともあり、せっかく直行便が飛んだこともあり、今回はシドニーからの帰りに立ち寄ってみることにした。
実際に行ってみて分かったことなのだが、シドニーとメルボルンは面白いように好対照をなしていた。
シドニーといえば、近代的な高層ビルと海に向けて大きく開いた港湾が印象的で、ダーリングハーバーやサーキュラーキーなどのウォーターフロントが観光地としての価値を主張している。
一方で、メルボルンは歴史的建造物を中心に据えた街づくりをしており、またヤラ川の両側に続く静かな公園が特徴的で、派手な観光地としての主張はあまり感じられないのだ。
そんなメルボルンだが、英エコノミスト誌の「世界で最も暮らしやすい都市」ランキング調査では何度も世界1位を獲得しているという(参考記事[英文]はこちら)。国際的商業都市を目指して突っ走るシドニーと、あくまでも生活都市としてのクオリティを高めるメルボルンと言えるのかもしれない。