マット安川 放送前日に分党の発表があった日本維新の会より、元衆議・遠藤宣彦さんをお迎えして、野党の混乱や今後の政局や経済の展望など、幅広くお聞きしました。
日本維新の会の分裂は政策ありきのもの
日本維新の会所属、元衆議院議員。1988年、東京大学法学部を卒業、郵政省入省。1998年、自由党候補者コンテストに応募・合格、2000年に郵政省を退官し2005年の衆院選で比例区復活当選。2012年、太陽の党結成に加わり、日本維新の会と合流(撮影:前田せいめい、以下同)
遠藤 日本維新の会の分裂については、私はそれも1つの流れで、仕方がない、それぞれの道に行くのも1つの手かなと思っています。あまりショックとか動揺はないですね。
今回の分裂は政策ありきのものだと考えていいと思います。大きな論点は2つあります。1つは国の形をどうするかということ、憲法の問題、外交・安全保障の問題です。もう1つは、行政機構をどうするかということです。
もともと維新の会は、大阪維新の会という地域政党から始まりました。このままでは大阪が沈んでしまうという危機感があったのだと思います。
橋下(徹)さんの言っていることはとてもいいと思うんです。政治家が地元の御用聞きとかブローカーのようなことをやっていたら、一番大事な安全保障や外交がおろそかになるから、地方分権を行い、国は安全保障や外交に集中すべきだと。
一方の石原(慎太郎)さんは、スタートは青嵐会です。台湾を捨てて中国と組むのか、米国に振り回されているというのは何なんだというところから始まっている。
つまり、すごくミクロの地域のところから始まった橋下さんと、地域からは離れたところから始まった石原さんが出会ったけれども、結局きっちり固まらなかったということだと思います。
そういうスタート地点の視点がずいぶん違うことで、行革の話と安全保障や憲法の話の2つが、ネジレの位置にあるみたいになっています。
原点から見直さないと日本はもたない
私の問題意識の軸は2つあります。いまの経済システムと、それを前提とした外交・安全保障の問題です。これは私の原点であり、これを変えないと日本は絶対にもつわけがないと思っています。