週刊NY生活 2014年5月17日490号

 ニューヨーク州上院は6日、教科書に「日本海」を記載する場合、韓国が主張する「東海」を併記することを義務づける法案を、賛成59、反対1の賛成多数で可決した。今後、下院でも審議が開始される。今年6月までに法案が通れば2016年7月以降に公立学校で使われる教科書へ適用される。

 法案を提出したトニー・アベラ議員(民主党)は「本日、州上院は歴史的議決を行った。事実関係や歴史的事実の公平な教育を確立することが重要だ」と述べた。グレーターニューヨーク韓国系アメリカ人保護者協会のクリスティーナ・コリガン氏は「子供たちには正確な歴史を教えなくてはならない」と語った。

 日本政府は韓国側の東海併記の主張は根拠のないもので「日本海(Sea of Japan)」の呼称が国際的にも確立された唯一の呼称であるとしている。米国地名委員会も日本海が唯一認められた公的な名称であるとしており、米連邦政府機関はそれに従っている。

 しかし州には連邦政府とは別の独自の権限があり、「東海併記」の法案は今年4月にバージニア州で成立している。メリーランド、マサチューセッツ、イリノイ、カリフォルニア、テキサスなどの州でも同様の法案提出の動きがあるという。

週刊NY生活・本紙記事の無断転載を禁じます。JBpressでは週刊NY生活の許可を得て転載しています)