筆者が小さい頃、両親が買ってくれたディズニーキャラクターの時計などはとてもうれしいものだった。日本のものでは、サンリオのキャラクターは大人になってからもずいぶん買っている。子供たちにとってキャラクターというのは、それなりの憧れのものだと言える。

 しかし、韓国のキャラクタービジネスはと言うと、2000年までキャラクターはあるにはあったが、韓国生まれを強調するだけで、それほど買いたいと思わせるような代物ではなかった。

韓国生まれの人気キャラクター、ポロロ

 外国産のキャラクターに馴染んでいる筆者は、最近の子供たちがどんなキャラクターにはまっているのか知る由もなかったのだが、2009年に生まれた甥の誕生によって韓国のキャラクターに開眼することになった。

 現在4歳になる甥が最初にはまったキャラクターは、「ポロロ」であった。当時、「ポロロ」は子供たちの大統領と言われるほど絶大な人気を誇り「ポ統領」というあだ名もついたほどだ。

 「ポロロ」は、極地に住むペンギンがモチーフとなっており、自分では飛べないが小型飛行機に乗って空を飛ぶという設定。だからいつもパイロットが着けているようなヘルメットと眼鏡をかけている。

 キャラクターが売れるにもストーリーが必要で、ポロロにも仲間たちがいる。狐、白熊など、ペンギンの仲間らしく極地に住む動物が多いが、恐竜、エイリアンなど存在しない動物も一緒だ。そうした仲間とのふれあいや絆をストーリーに盛り込んだアニメも大ヒットした。

 キャラクター商品だけでなく、韓国には「ポロロ・パーク」というテーマパークがある。大規模なものではないが、対象年齢が低いので、それほど窮屈に感じられない。それに、小規模なためすでに支店がいくつもできており、それとともに「ポロロキッズカフェ」もある。

 また、エバーランドというサムスン電子の関連会社が運営している大規模なテーマパークでも、ポロロを3D劇場で鑑賞することができる。とにかく、韓国の子供たちにとって大好きなキャラクターなのだ。

 だが、筆者にとっては不思議な感じであった。