「我が社はサービス業である」と定義してサービス改革を成功させる企業が増えています。例えば、顧客満足度調査で毎年上位にランクインする大垣共立銀行(岐阜県大垣市)は、頭取の土屋嶢氏が「我々は金融業ではなくてサービス業だ」という言葉を掲げて、スタッフ一人ひとりの意識を変え、組織一丸となってサービス変革を推進した事例として有名です。
サービスサイエンスでは「全ての産業はサービス業である」と定義しています。つまり、銀行以外にも、製造業や農業、銀行、医療、学校、行政、士業など、全ての産業をサービス業と捉え直すことができるのです。
その意味では、「我々はサービス業だ」と認識することで、営業強化やサービス向上のヒントが見つかる企業はまだまだあるのではないかと思います。
営業はサービスそのもの
さて、同様に「営業はサービスである」と定義することもできます。
BtoCビジネスにおいては、営業とサービスが直結しているケースは多いと思います。例えば販売店などでのサービス向上は、売上向上に直結しています。
一方、BtoBにおいては、もしかしたら法人営業とサービスは別物として扱われているかもしれません。アフターサービスやサポートを有償の商品として売っている場合は、特にその意識が強いことでしょう。
しかし、お客様からすれば営業もサービスの一部なのです。営業が商品購入後のフォローまで担う場合はなおさら、「営業はサービスそのものである」という認識をするべきです。
そもそも営業に対する満足度が高くないと受注は取れません。つまり、営業はいかに顧客満足度を高めるかに力を注ぐべきであり、そう考えれば「営業はサービスである」という捉え方は納得していただけるのではないでしょうか。