週刊NY生活 2014年2月15日478号
薬局チェーン大手のCVSケアマークは5日、10月1日までに全米約7600店の全店舗で、たばこと関連商品の販売を中止すると発表した。全米規模の薬局チェーンでは初の取り組みとなる。
健康管理などを提供する薬局でたばこ製品を販売するのは適切ではないと判断したためと、同社のラリー・メルロCEOは声明を発表。CVSはこの販売中止により年間で20億ドルの売上高減少となる見通し。
1965年に42%だった全米の成人喫煙率は現在18%まで低下。自身も禁煙したことで知られるオバマ大統領は、CVSの今回の取り組みに対して、「たばこが引き起こす病気や死亡率の低下、医療費削減の助けになる力強い決断」とホワイトハウスを通じてコメントしている。
メルロCEOは「健康促進を行う企業として、たばこ製品の販売を中止することは我々企業にとっても消費者にとっても正しい決断である」と語る。さらに喫煙者10人のうち7人はたばこをやめたいと思っているというデータを例に挙げ、今春をめどにCVSでは「禁煙プログラム」を立ち上げる予定だという。
ニューヨーク市ではブルームバーグ前市長のもと昨年10月30日、たばこと電子たばこを購入できる年齢を18歳から21歳以上へ引き上げ、1箱の最低販売価格を10ドル50セントとする条例が成立している。
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