週刊NY生活 2014年1月25日475号

 マリオット・インターナショナル社は7日、地上748フィート(228メートル)68階建ての、米国で高さが最高となるホテルをミッドタウンにオープンした。

 6階から33階までは同社のブランドで客室全378室のコートヤード・ホテルと31階以上はキッチン付きの長期滞在型ホテル全261室のレジデンス・インとなる。

 総建設費は、3億2000万ドル、創業に伴い新たに160人を雇用したと伝えられている。床から天井まである窓を備えた部屋からは、セントラルパークやタイムズスクエア、ハドソン川を一望できる。

 西54丁目のブロードウエー1717番地に位置し、セントラルパーク、タイムズスクエア、カーネギーホール、ブロードウエー劇場地区、五番街、ロックフェラーセンターなどの観光名所が近いため、同社は、ニューヨークを訪れる多くの観光客の利用を期待している。

 設計は日本人建築家の芦原信孝さん(73)が代表するノブタカ・アシハラ建築事務所。

 芦原さんはこれまでもマリオットのブライアントパークタワー(6番街1033番地)やインターコンチネンタルが運営するホテルインディゴ(西28丁目127番地)などニューヨークをはじめ全米で多くのホテルの設計を手がけてきたベテラン。

 芦原さんは「企画から10年というすごい長い時間がかかったプロジェクトだけに、やっとできたという思いだ。敷地1万平方フィートの場所に総床面積で40万平方フィートという敷地面積の40倍近い建物を作るため、法基準をクリアすることが一番大変だった。自分で言うのもなんだが、質的にはこれまで手がけたホテルのなかでは最高」と話している。