米アップル、10日にiPhone新機種発表か

新決済システムの準備を進めていると伝えられている米アップル〔AFPBB News

 米アップルが、スマートフォン「アイフォーン(iPhone)」などを使ったモバイル決済のサービスを拡大しようとしていると海外メディアが報じている。

 米ウォールストリート・ジャーナルによると、同社のインターネットソフトウエア&サービス担当上級バイスプレジデントのエディー・キュー氏が、ここ最近モバイル決済業界の幹部と会い、新しい決済システムの展開について協議した。

 またアップルで長らくオンラインストアを担当していた幹部、ジェニファー・ベイリー氏がこのほど決済ビジネス開発の担当者になった。アップルはこれに先立ち、業界で有名な5人以上の幹部に接触し、この役職について打診していた。

 こうした動きはアップルが、同社製端末を利用した新決済システムの準備を進めていることを示しているとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。

現時点ではアップル取り扱い商品のみが対象

 アップルでは現在、デジタル音楽や映画、アプリ、電子書籍などのコンテンツを「アイチューンズストア(iTunes Store)」で販売しているが、これらは主に「Apple ID」と呼ぶ同社の顧客アカウントに紐付けられたクレジットカードで決済している。

 このほか同社は、直営の実店舗で、顧客がアイフォーンで商品パッケージのバーコードをスキャンすると、Apple ID に登録したクレジットカードで決済できるという仕組みをアクセサリー商品に導入している。これは同社が2011年に始めた「イージーペイ(EasyPay)」というセルフチェックアウトサービス。客はレジや店員を介すことなく自分で支払いを済ませられる。

 だが、これらのモバイル決済はいずれも対象が同社の販売する製品に限られ、例えば衣料品の代金やタクシーの料金など、他社が取り扱う物品やサービスについては Apple ID で決済する仕組みがない。

 ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、アップルはほかの小売業者も利用できる大規模なモバイル決済プラットフォームを計画しているもようだ。