微小粒子状物質PM2.5値が上昇、中国で大気汚染が深刻となっている。陽のささぬ暗く淀んだ空を映し出すその写真を見ていると、こちらまで気分が沈んでしまうが、大国中国での大気汚染は、地球温暖化という全球規模の未来にも関わる問題である。

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、今年9月、最新の知見「第5次評価報告書」を発表、将来起こり得る干ばつ、洪水、台風の大型化などにも言及した。

終わりの見えないニュースが多かった2013年

12モンキーズ

 100メートルを超える最大瞬間風速を記録したとも報じられたフィリピンの超大型台風、各地で多発した竜巻や豪雨、記録的猛暑、と、地球温暖化の影響を個々で論ずることは難しいにしても、今年は「極端現象」と呼ばれる荒天のニュースが絶えなかった。

 先週取り上げたプライバシー問題ともども、現在進行形で終わりの見えないニュースの多い1年だったとも言えるだろう。

 そんな「考えたくない未来」への注意を促そうという「世界終末時計(Doomsday Clock)」は、真夜中24時を人類滅亡の時として、人類に残された時間をカウントダウンするというもの。

 核開発が加速するなか、1947年、米国の科学誌「Bulletin of The Atomic Scientists」の表紙に登場したのが始まりである。

 その時、23時53分を示していた時計は、以後、定期的に修正され、最も進んだのが1953年の真夜中2分前と1984年の3分前。冷戦終結後、17分前まで針は戻されたものの、今は、5分前となっている。

 昨年、6分前から5分前へと修正された時の理由には、福島第一原子力発電所の事故も挙げられていた(現在は原子力以外の要素も考慮されている)。

 今も、地球上には2万を超える核兵器がある。問題解決には、そのすべての破棄しかないが、行方不明のものもあるとも言うし、実現は極めて難しい。

 今年、ハサン・ロウハニ大統領へと政権交代のあったイランが、米国、西側諸国などとの関係改善を図り、核開発問題も話し合われていることは朗報だが、その一方で、北朝鮮は3度目の核実験を、2月、強行した。