第23回参議院選挙の投開票日に放送された今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。参院選の主な争点を振り返ったほか、中央と地方で与野党が異なるねじれ現象や、ネット選挙運動の課題などについて語った。
ねじれ解消は国民が与党に与えたプレッシャー
中山 21日に投開票された第23回参議院選挙では、自民・公明両党が非改選議席も合わせて過半数を獲得し、国会の「ねじれ」が3年ぶりに解消される結果となりました。
安倍(晋三)首相は開票速報番組で「安定した政治のなかで経済政策を前に進めてほしいという大きな声をいただいた。政治をしっかり前に進めていきたい」と述べたとのことです。
今回の選挙ではいろいろな争点が論じられてきましたが、私はまず「経済」が大きなポイントだったと思います。
沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島の防衛を行ったり、次世代戦闘機F-35Bを導入するにしても、国内総生産(GDP)や税収が上がって国家の富が増えなければ実現できません。日本経済をしっかりと回せるようにしなければならない、その課題に対するアベノミクスへの期待感として今回の結果が出たのではないでしょうか。
また、国会の「ねじれ」が解消されましたが、そのメリットを一言で言うと与党に言い訳をさせないということです。これまでは衆参がねじれていることで、与党としては法案が通りにくいという弊害もありましたが、逆に通らないことを野党の責任にもできたわけです。
主権者である国民がそれを解消させたことで、自民・公明党は今後大きな課題を突きつけられたことになります。
今回の参院選と昨年12月の衆院選では、3年3カ月にわたる民主党政権への有権者の失望と、自民党に対する期待感が大きく表れました。政治のスピード化が叫ばれる中で、規制緩和などの改革をアクセルとブレーキを踏み分けながら進めていくことが求められます。
中央の与党である自民・公明党は、大阪ではアウェイ
続いて、11人の候補者が4議席を争う激戦となった大阪選挙区について振り返りたいと思います。
日本維新の会新人の東(徹)氏が100万票を超える得票でトップ当選を果たしたほか、自民党新人の柳本(卓治)氏、公明党新人の杉久(武)氏、共産党新人の辰巳(孝太郎)氏が当選を決めました。