マット安川 今回は初登場の参議院議員の丸山和也弁護士をお迎えして、話題の橋下徹大阪市長の発言から憲法改正問題までずばりと斬っていただいたほか、日本の歴史や風土、「気概とは何か」まで、熱く語っていただきました。

運にも恵まれ好調なスタートを切った安倍政権

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:丸山和也/前田せいめい撮影丸山 和也(まるやま・かずや)氏
自民党参議院議員。早稲田大学法学部卒、ワシントン大学ロースクール卒、丸山国際法律事務所責任者。TV番組「行列ができる法律相談所」出演。2007年参議院議員比例代表当選。著書に『エンディングノート』(共著)『丸山和也の毒舌国会』『臨終デザイン 人生の閉じ方、指南します』ほか。(撮影:前田せいめい、以下同)

丸山 自民党は昨年12月の衆院選で大勝し、経済でも「アベノミクス」と言われるように好調にスタートしていますから、安倍(晋三)総理は非常に自信を持っていると思います。

 ただそれは、安倍さんが突出してうまくやっているということではなく、幸運に恵まれたという面もあります。民主党政権の約3年がズタズタで、経済においては20年近いデフレ状態にある中で、もうこれしかない、一発やってみようという感じです。

 「3本の矢」もうまくいく保証はないですけど、何もやらないとダメになるということでやっているんだと思います。国民もとにかく何かやらないとダメだということで安倍さんに賭けた。そういう呼吸が合ったんだと思います。

 一方、外交・防衛では、尖閣問題以降、日本が弱くなったという危機感が国民の中にも蔓延していた。そこに安倍さんは強いメッセージを出した。領土を守り抜きますという強い姿勢が、国民に支持されている理由だと思います。

 そういう意味では、こういう時に再チャレンジできた安倍さんは幸運です。ただ、スタートしたばかりですからまだまだ油断はできません。

憲法改正、安倍首相は国民に向かって堂々と語りかけよ

 そういう中で、安倍さんは戦後レジームからの脱却ということを言っています。すべての問題はここにある、これが最大の課題だと。具体的には憲法改正です。そういう人間の背骨のようなものをきちっとしなければいけないと。

 私も日本人は気概を喪失していると思います。世界の中で、日本は国家としてもそうだし、日本人としての気概が非常に弱くなっている。ここが最大の危機です。