第7章は孫子の兵法に倣って具体的な恋愛戦略を考え、15の戦略を紹介します。前回はそのうち3つの手法、「おまけ戦略」「暗闇効果戦略」「秘密の共有戦略」の3つを解説しました。今回は残りの中から6つほど紹介しましょう。
戦略その4「戦略的服従」戦略
(例)「今度妹の誕生日でアクセサリー買いたいんだけど、一緒に選んでくれない?」
(推奨度***)
名を捨ててこそ恋愛は成就する
「戦略的服従」とは、「名を捨てて実を取る」戦略で、相手に頭を下げることをまず行って、その後に自分の目的を達成するものです。
面従後言(面前では媚びへつらって服従し、陰であげつらう)、面従腹背(うわべは服従し、内心では反抗)、面従腹誹(うわべは従い、内心ではそしる)というものとは根本的に異なるので念のため。
この戦略の良いところは、「自己肯定」戦略につながるところです。例えば、「C++の使い方が分からないんだけど、教えてくれる?」と言われれば、女性としては男性から認められたことになるので、うれしいものです。
人間には相手から認められたいという強い欲求があるために、褒められたり、うなずかれたり、肯定されると、その人に好意を抱くという心理があり、これを「自己肯定」戦略と呼びます。
特にビジネスの世界では褒められることはあまりないので、私生活において自己肯定してあげると効果的でしょう。また意見の類似性と好感度には相関関係があるので、同じ意見を持っていることをアピールすることも重要です。
ただし、こちらも戦略その3と同じように、知己の間柄で使われるもので、いきなりデートの申し込みとしてはかなり唐突です。