週刊NY生活 2012年1月28日 381号より
米国人の3人に1人肥満、未成年は17%で横ばい
米疾病対策センター(CDC)研究チームは1月17日、米国人の肥満率は成人が35.7%、未成年は17%で、ここ数年横ばいで推移していると発表した。
世界一の肥満大国といわれるアメリカ。同チームが2009~10年に測定された米国の男女約6000人の身長と体重から体格指数(BMI)を割り出した結果、肥満と判定された男性は全体の35.5%、女性は35.8%だった。
未成年では女子よりも男子の肥満が多く、人種別では黒人の方が白人よりも肥満率が高い傾向が見られた。
NPO団体「アメリカの健康基金」が、08~10年にBMIが平均30以上の「肥満人口」の比率を調べた際、首位のミシシッピ州(34.4%)をはじめ、2位のアラバマ州、4位のテネシー州など、高い比率はいずれも南部の州が占めた。
国勢調査で貧困層が多かった州とほぼ重なっており、糖尿病や高血圧症の患者の比率も高かったことから、貧困層の安価で栄養の偏った食生活が主な原因と見られた。
米国では肥満問題の解消に向け、運動の大切さや学校給食に健康的なメニューを導入する取り組みが続けられている。専門家は、さらに対策を進める必要があると指摘している。