22日のNY市場、ユーロは上値の重い展開となっていたものの、資源国通貨は底堅い動きを続けている。欧州懸念は依然として根強いが、クリスマス休暇を控えて参加者の動意は薄い。そのような中、この日発表された米経済指標が手掛かりとなったようだ。米GDP確報値は下方修正だったものの、雇用や消費関連の指標は好調な結果を示している。株式や原油は買戻しが入る中、カナダドルや豪ドルといった資源国通貨は底堅い展開となった。

今週に入って市場全体の雰囲気は落ち着いている。株や原油も買戻しが続き、原油は100ドルを再び伺う動きとなっている。要因のひとつは好調な米経済指標だろう。欧州は債務問題からの緊縮財政により景気減速が見込まれているが、米経済が意外なほど底堅い。欧州経済にカップリングするかどうかは、この先の見極めが必要だが、今のところ気配は出ていないようだ。

豪ドル円は79円台を回復し3日続伸。カナダ円は4日続伸で76円台半ばまで戻しており、12/2-12/16の下降波のフィボナッチ61.8%戻しの水準まで戻している。一方、ドル円も78円台に上昇し水準を維持している。ただ、上値は重く78.30水準が強いレジスタンスとなっているようだ。

(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)