「米アップルがアイフォーン(iPhone)用アプリケーションの開発者と結んでいる契約は、不当にアップルに有利だ」と米国の市民団体、電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation:EFF)が抗議している。

 同団体は、独自入手したというアップルの契約書のPDFファイルをネット上に公開し、問題点を挙げている。

アップルとの契約を公言してはならない

携帯用アプリ、アップルが全ダウンロードの99%

アップルと契約していることさえ公表できなかった〔AFPBB News

 それによると、この契約には、契約の内容はもちろん、契約そのものについても公言してはならないという条項がある。またアップルと開発者の関係についても、文書によるアップルの事前承認なくしては公言してはならないとある。

 電子フロンティア財団は、「世界には10万人以上のアイフォーンアプリの開発者がいるはずだが、アップルの契約書があまり世の中に出ることがないのは、恐らくこの条項があるからだ」と批判している。

 同団体は、アップルのアプリケーション配信サービス「アップストア(App Store)」に米航空宇宙局(NASA)のアプリケーションがあることを発見し、米国の情報公開法に基づいて契約書のコピーを入手したと説明している。

 米国時間8日の時点では2009年3月の契約書を公開していたが、9日になって今年1月の最新版も手に入ったとして、そちらも併せて公開(PDFファイル)した。