31日の東京市場でドル円は乱高下した後、こう着する展開となった。ドル円はオセアニア市場の早朝に75.32近辺と最安値を更新後、介入警戒感から75円台後半に値を戻し、東京市場は同水準から始まった。取引参加者の少ない時間帯に投機筋が売り仕掛けをしたとの指摘がある。
東京市場ではもみ合いが続いていたが、10:25に政府・日銀による円売り介入がドルに対して入り、その後も断続的に介入は入り、ドル円は本日の安値から4円以上の上げ幅で一時79.55近辺と8月4日以来3ヶ月ぶりの水準まで上昇した。本日の高値を付けた後は、79.20近辺に介入と見られる大量の買い注文が入ったといい、3時間以上、同レベルでこう着状態が続いた。輸出企業や個人投資家などからドル円の売りが入っているようだが、それを飲み込むほどの大量の買い注文が入っているようだ。
ドル円の急騰を受けてクロス円も連れ高、ドルはユーロや豪ドル、ポンドに対して上昇した。

安住財務相は介入後、緊急記者会見を開き、投機的な動きが続いたので介入を行ったとし、もう看過できないと述べた。そして、介入は単独介入で、規模は「申し上げられない」としている。また、各国とは頻繁に連絡を取り合っているとし、納得のいくまで介入を行うとの姿勢を示した。

◆日本はEFSF債追加購入へ
財務省幹部は、訪日しているEFSFのレグリングCEOとの会談で、日本側がEFSF債を引き続き購入する方針を伝えたことを明らかにした。報道を受けて一時ユーロドルは買われる場面があった。

Klugアナリスト 鈴木信秀