米グーグルが27日、一般住宅向け太陽光発電システムの普及促進に向けて、7500万ドルの投資を行うと発表した。同社が住宅向けのクリーンエネルギー促進で投資を行うのはこれで2度目。この6月には2億8000万ドルを投資すると発表していた。

グーグル、太陽光システムのオーナーに

 国や自治体からの直接的な助成金とは異なり、民間レベルで自然エネルギーの利用を普及させようというビジネスの取り組みが今注目されているようで、グーグルのグリーンビジネス担当ディレクター、リック・ニーダム氏も今回の試みを「革新的で拡張性のあるビジネスモデルだ」と述べている。

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カリフォルニア州マウンテンビューにあるグーグルの本社〔AFPBB News

 その仕組みは次のようなものだ。

 グーグルは、太陽光発電パネルの設置業者、住宅のオーナー、投資家の3者を仲介する米サンフランシスコのクリーン・パワー・ファイナンスという企業を通じて投資する。

 太陽光発電パネルの設置は費用がかさむことから、設置業者は顧客を見つけるのが困難。そこでグーグルが資金を出し、設置費用を賄う。

 同時にグーグルは太陽光発電システムの所有者となる。一方で住宅の持ち主は毎月の電気料金を支払い、その一部がグーグルに分配される。

 クリーン・パワー・ファイナンスは、設置業者と顧客、グーグルなどの投資企業との仲介役を担い、システムの管理やメンテナンス、電気料金の徴収、支払いなどを行う。顧客は電力会社よりも安い料金で電気を購入でき、設置業者も事業拡大を図れるというわけだ。