7日の東京市場はドル売りが優勢の展開。昨日までリスク回避のドル買いが入っていた反動の巻き返し。
ドル円は昨晩、8月9日以来、約1ヶ月ぶりの77.70台に上昇した。スイス中銀がフラン高を抑制するためフラン売りの方針を示したことから、日本も円売りの姿勢を示すのでは、との指摘があった。東京市場の早朝でも77.70近辺まで上値を伸ばす場面があったが、買いが一巡するとじりじり値を落としている。日銀は本日、金融政策決定会合を開き政策金利と資産買い入れ等基金の据え置きを全員一致で決定した。決定発表を受けてドル円は77.07近辺まで一段安となる場面が見られた。一部では追加緩和策を出すのではとの期待があったようだ。ただ、物価安定が展望できるまで実質ゼロ金利政策を維持するとの方針を明らかにしている。
財務省は8月末時点の外貨準備高を発表、1兆2185億ドルと前月末から676億ドル増えて2ヶ月連続で過去最高を更新した。8月の介入が増加した一因。

豪ドルは好調だった豪第2四半期GDPを受けて買われた。豪ドル/ドルは早朝の1.04台後半から1.06台前半に、豪ドル円は81円台前半から81円台後半に上値を伸ばした。
スティーブンスRBA総裁は講演で、市場が大幅に変動している場合、政策を安定的に維持することが最善との見方を示した。また、世界の成長見通しは3ヶ月前ほど力強くないとした。ただ、発言を受けた市場の反応はほとんど見られなかった。
昨日、介入姿勢が示されて急落したスイスフランは値動きに乏しい展開が続いた。

Klugアナリスト 鈴木信秀