インターネット電話大手のスカイプ・テクノロジーズ(Skype)が、一般的な家庭の電話機につなぐことで、パソコンを使うことなく同社サービスの無料通話ができるという機器を米国とカナダで発売すると発表して、話題になっている。
有料サービスがセットになって39.99ドルから
「FREETALK Connect・Me Home Phone Adapter for Skype」と呼ぶアダプター製品で、長い名称が分かりにくいといった印象だが、使い方は単純明快。いつも使っている固定電話の受話器を上げて、割り当てられた短縮番号を押すだけだ。
また事前に購入した「スカイプクレジット」を使って携帯電話や固定電話に電話をかける有料オプションも利用できる。
機器は、95×62×32ミリとコンパクトデジカメのようなサイズで、重さも100グラムと軽い。これに、インターネット回線、電話回線、電話機を有線で接続し、パソコンで一度設定を済ませれば、それ以降はパソコンを立ち上げることなくスカイプを利用できる。
またスカイプで発信するか、従来の固定電話回線で発信するかを選べるほか、固定電話回線にかかってきた電話の着信も可能だ。価格には、有料サービスを利用できるスカイプクレジットがセットになっており、39.99ドルからだ。
「どこでもスカイプ」戦略を推進
スカイプは当初、専用ソフトをインストールしたパソコン同士で無料の音声通話が行えるというサービスだったが、今では米アップルの「アイフォーン(iPhone)」や「アイパッド(iPad)」、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」用といった専用アプリが出ている。
最近では、あらかじめアプリを組み込んだテレビ、テレビ電話ができる専用端末もなども登場している。
どの機器の相手にも無料で電話をかけられるため、対応端末が増えれば増えるほど利便性が高まり、利用者も増えていくというわけだ。