12日のNY市場、ロンドン時間の流れを引き継いでユーロは買い戻されて始まった。前日下落していたイタリアやスペイン国債が反転していたことが主な要因。ECBが買い支えに回っているとの観測も出ていた。
ユーロドルは1.38台前半まで下落していたが1.40台に戻す動き。FOMC議事録の発表後、NY株価が上昇して反応したことなどから、ユーロドルも1.4050付近まで上昇する場面もみられたが、終盤になってムーディーズがアイルランドの格付けをBaa3からBa1のジャンク級に1段階格下げしたことから、ユーロは戻り売りが強まっている。
◆円相場は戻り鈍く、終了後に円買い加速
一方、円相場だがユーロの戻りにもかかわらず、ドル円、クロス円の戻りが鈍く、NY市場の大方の取引が終了した後、薄商いの中で、一気に円買いが加速している。ドル円は78.50近辺まで、ユーロ円も109円台まで下落している。
前日のNY市場でユーロはリバウンドを見せていたにもかかわらず、円相場はさほど戻りを見せず、アイルランドの格付けもあって早朝の東京勢からの投げが出ていたのかもしれない。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)