ひと夏越した純米原酒のひやおろしが、さらに円熟した深いうまみに。基峰鶴らしいフレッシュなガス感とシャープさで、余韻は軽やか! 佐賀県の酒米「さがの華」を100%使用。アルコール度数15度。「基峰鶴 純米 ひやおろし」(基山商店)※日本名門酒会の限定品 720ml 1623円
(左)専務兼杜氏の小森賢一郎さん。2001年、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科卒業。梅乃宿酒造で修業後、実家の基山商店に戻る。2015年に杜氏就任。右はともに蔵を支える姉の小森綾子さん
熟成による深いうまみがありつつも、シュワッとしたガス感と酸味があって爽やか! ややスモーキーな穀物らしい香味も感じる。シャープな切れ味なので、天ぷらなど油分のある料理にもおすすめ
コロナ禍のなかで悩み、酒造りの工程を徹底的に見直した。「基本をコツコツと、ていねいに重ねています」と賢一郎さん
佐賀県と福岡県と県境をまたいで、標高400m余りの基山がそびえる基山町。明治時代初期、この地で近隣の地主数名が共同で酒造りを始めたことが基山商店のルーツ。「基山を源とするこの弱軟水の伏流水によって、うちの酒らしいやわらかい酒質が引き出されていると思っています」