ヨーロッパ各地から前日に戻り、一夜明ける間に機体には氷が張り、解凍液不足で出発するにも出発できず、3日間という大変な遅延を起こしてしまった。ヨーロッパの航空会社の機体は、モスクワ駐機時間がせいぜい2時間程度なので氷は大したことはなく、また空港会社に氷結防止作業を委託しているので問題はなかった。(12月28日撮影)
3日間の遅延の後、東京行きフライトのアナウンスで搭乗口に集まった日本人乗客。アエロフロートは、26日、27日の便はキャンセルしていて、搭乗手続きに現れた職員にはキャンセル便の搭乗者名簿もなく、誰が搭乗できるのか、という情報も持っていなかった。私的に休暇帰国をする日本大使館員を中心として組織した現地対策本部(乗客のボランティア組織)で、機内の席数と乗客数を独自に確認し、航空会社職員を指導した。全員を機内に送り込んだあと、最後に搭乗された在モスクワ大使館今村公使には、全員から思わず拍手がわいた。