引退会見から早3か月、様々なサッカー関係者や盟友と会い、「新たな戦い」へのヒントを探し続けた激動のオフを経て、岡崎慎司はドイツで監督としてのキャリアをスタートさせた。

 8月5日『Dialogue w/ (ダイアローグウィズ)~世界への挑戦状』のLIVE配信では、そんなオフで得た知見に加えて、改めて自身の引退、そして日本サッカーのこれからや、ドイツでスタートさせた監督としてのキャリアについて、たっぷり100分にわたって語ってもらった。

 今回はその中から「清水エスパルスに復帰しなかった理由」と「海外組がJリーグに復帰する難しさ」を特別に紹介する。(全2回の1回)

(本稿は【新章・岡崎慎司】100分語り尽くし「ブラジルW杯」「長友・本田との邂逅」「これからの指導者像」……新たな世界への挑戦 を編集)

岡崎慎司が日本サッカーと世界のサッカーの違いを識者から聞き、学ぶコンテンツ。

清水エスパルスに復帰しなかった理由

—— 2024年2月に現役を引退すると発表されましたが、かつて所属されていた清水エスパルス復帰するという選択肢はなかったのでしょうか?

 もちろん、日本でプレイするなら絶対に清水エスパルスだと思っていましたし、かつて所属していたクラブでまた優勝したいという気持ちも当然ありました。

 海外では求められて在籍していたというよりも、どこまでできるか試されている感覚が強かったので、最後くらいは歓迎されてプレーしたい気持ちはありました。

 でも、その期待に応えられるほど、身体のコンディションがよくなかった。

 加えて、海外でプレーを続けるうちに、いつの間にか海外で自分の価値を証明したいという思いが強くなっていったからです。

 それが自分の正直な気持ちでした。