10月18日、中国江蘇省連雲港市の埠頭では、多数の掘削機が出荷の準備を整えていた10月18日、中国江蘇省連雲港市の埠頭では、多数の掘削機が出荷の準備を整えていた(写真:CFOTO/共同通信イメージズ)

今年のGDPの成長目標は5.0%前後

 イスラエルとパレスチナのおどろおどろしい激突、ジョー・バイデン米大統領のイスラエル緊急訪問、ウラジーミル・プーチン大統領が北京を訪問して習近平主席主催の第3回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに出席……ここ数日で、世界の外交が目まぐるしく展開している。

 そんな中で、10月18日と19日、中国国家統計局が、「しずしずと」中国の経済統計を発表していた。

 まず、最重要の経済統計GDPである。18日午前、国家統計局の盛来運副局長は、こう述べた。

「初歩的な概算によれば、第1四半期から第3四半期までの国内総生産値は、91兆3027億元。価格上昇分を顧みない形で5.2%増加した。産業別に見れば、第1次産業の増加値は5兆6374億元で、4.0%増加。第2次産業の増加値は35兆3659億元で、4.4%増加。第3次産業の増加値は50兆2993億元で、6.0%増加した。

 四半期ごとに見れば、第1四半期(1月~3月)の国内総生産値の増加は4.5%、第2四半期(4月~6月)の増加は6.3%、第3四半期(7月~9月)の増加は4.9%だった。第2四半期に比べて、第3四半期の増加は1.3%だった」

 盛副局長は、「5.2%増加」を強調し、そこの部分が、その日のCCTV(中国中央広播電視総台)のニュースなどでも使われていた。これは、今年3月5日に、全国人民代表大会(国会)で李克己強前首相が、「今年のGDPの成長目標は5.0%前後とする」と宣言したことを踏まえている。「中国の経済成長は、しっかりと目標ラインを超えている」と言いたいわけだ。