12日のロンドン市場はドルと円が買われた。ドルインデックスは4月19日以来約3週間ぶりの75台半ばまで上昇している。また、昨晩のNY株式や商品の下落は本日も継続しており、米株価指数先物や欧州株、NY金・原油先物は軒並み続落。NY銀先物は前日比7%超の下落を見せている。投資家がリスクを取り辛い状況は続いているようだ。東京時間に発表された豪雇用統計や17:30発表の英鉱工業生産が予想を下回ったことで豪ドル、ポンドは下落し相場を引っ張った。
英3月の鉱工業生産は前月比0.3%増と予想0.8%増を大きく下回りポンドドルは1.6310台から1.6270台に急落、ポンド円は132.20台から131.90台に値を落とし、その後それぞれ1.6240台、131.30台まで下げ幅を広げた。ポンド円の下落につれてその他クロス円も値を落とし、ドル円も押し下げられた。ユーロ円はロンドン時間に115円台前半から114.10台まで、豪ドル円は86円台前半から85.30台まで下げ幅を拡大。ドル円は81.00にオプションのストライク設定があり同レベル近辺では買い支えられていたがクロス円の下落に押され80.70台まで一時値を落とした。
中国人民銀行は本日、銀行の預金準備率の0.50%引き上げを発表したが為替相場への反応は乏しかった。
本日ユーロドルは1.4200を挟んで小動きに推移していたがポンドドルの下落につれて1.4120台と4月1日以来の水準まで一時下落した。

Klugアナリスト 鈴木信秀