習近平主席(写真:アフロスポーツ)

日本が苦しめられたデフレが中国にも…

「中国の日本化」が止まらなくなってきた。かつて日本で「失われた15年」と言われたデフレ時代の到来である。

 8月9日、中国国家統計局は、7月の二つの統計資料を発表した。一つは、CPI(消費者物価指数)である。発表文は、以下の通りだ。

「2023年7月の全国住民消費価格(CPI)は、前年同期比で-0.3%だった。そのうち都市部が-0.2%、農村部が-0.6%。食品価格は-1.7%、非食品価格は0%だった。消費品価格は-1.3%、サービス価格は+1.2%。1月~7月の平均の全国住民消費価格は、前年同期比+0.5%だった」

 ついにCPIがマイナスを記録したのだ。ちなみに、昨年7月以降の毎月のデータは、以下の通りだ。

 2.7%(2022年7月)→2.5%(8月)→2.8%(9月)→2.1%(10月)→1.6%(11月)→1.8%(12月)→2.1%(2023年1月)→1.0%(2月)→0.7%(3月)→0.1%(4月)→0.2%(5月)→0.0%(6月)→-0.3%(7月)。

 つまり、今年4月に0.1%を記録して以降、「物価がうまく上がらない状態」が続き、7月についにマイナスに転落したということだ。