(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が懸念されている。
ワシントン・ポストの電子版が今月3日、米情報機関が作成した報告書によるとロシア軍がウクライナとの国境地帯の4カ所に集結していることを伝え、最大17万5000人を動員した多正面作戦になる見通しだと指摘。米国の当局者によれば、早ければ年明け早々にも軍事攻撃を計画しているという。
その後、米国のバイデン大統領はロシアのプーチン大統領と会談。ウクライナ情勢をめぐる両国の交渉がはじまっている。
「ロシアのウクライナ侵攻」と同時に「中国の台湾侵攻」の可能性
そこにもうひとつ懸念されるのが、中国による台湾への軍事侵攻だ。ロシアのウクライナへの侵攻にあわせて、中国が台湾へ侵攻する可能性が指摘されている。そうなればウクライナと台湾を支援する米国は両面で対峙しなければならなくなり、米軍が派遣されるとしても、欧州と太平洋で分断させざるを得なくなる。
そうした折も折、今月16日頃に中国海軍の空母「遼寧」が沖縄本島と宮古島の間を抜けて太平洋に出ると、19日には北大東島周辺、20日は沖大東島周辺の公海で戦闘機や早期警戒ヘリコプターを発着させている。21日に防衛省が発表した。