江戸川区と江東区で8月24日、小中学校の児童生徒がパラリンピックを観戦するという「学校連携観戦プログラム」が中止された、と発表されました。
あまりにも当たり前のことながら、ほっと胸をなで下ろさざるを得ません。
本連載でも記していた通り、8月下旬に子供を大量に動員などすれば、単なる「学校連携感染プログラム」にしかならず、ろくなことにはなりません。
特に「学校感染」が明らかに広げると懸念されていた「無発症感染者」の問題を今回は取り上げてみます。
現状、感染者数は爆発的に増えていることが明らかですが、その正確な人数を見積もる、様々な疫学的手法を、現在の防疫体制では活用していません。
現状の防疫体制は基本的に、何らかの理由で「PCRを受けに来てくれた人」個人を対象に個別検査しています。
すでに検査のキャパシティを超えつつあり、データが頭打ちになっているのは指摘されている通りです。
(この傾向は明らかで、先週私たちは国政レベルの参考人招致で、大学としてこの種の対策の必要性を強調してきました。本稿の末尾にも具体的な方策を複数説明します)
しかし、ウイルスはそんなことはお構いなしに、誰にでも感染して行きます。その結果、自覚症状が全くなく、PCR検査を受けに行く必然性もない「目に見えないウイルスキャリア」が、毎日確実に増えている。
その深刻な現実をデータに即して確認してみましょう。