三菱ケミカル株式会社は2020年11月4日、管理職社員および管理職再雇用社員を対象としたキャリア支援施策「キャリアチェンジ・サポート・プログラム」を実施すると発表した。同社が目指す新体制に向け、組織の再編成と、主体的なキャリア形成を行える風土の醸成に取り組んでいく。

専門機関のキャリアサポートも実施

 三菱ケミカルは、科学の進歩と種々の社会課題により産業構造が劇的に変化する社会のなか、中長期的にわたる持続可能な成長に向け「ポートフォリオトランスフォーメーション」を進めている。この中で、新たな事業ポートフォリオに相応しい体制づくりの一環として、組織および機能の再編を検討中だ。また、従業員一人ひとりの職責と成果に対する適正な評価と、自律的キャリア形成を主な目的とした新たな人事制度についても、今後全社へ導入を予定しているという。

 そこで同社は今回、「キャリア・チェンジ・サポート・プログラム」の実施を決定した。従来の組織体制や人事制度が大きな転換点を迎えるなか、自身の専門性や強みをグループ社外で発揮することを希望する社員に対し、自律的キャリアを支援していくという。

 募集対象となるのは、2021年3月31日時点で満50歳以上かつ勤続10年以上の管理職社員および管理職再雇用社員で、人数の定めは設けないとしている。また、本プログラム適用者の退職日は2021年3月末~6月末の間で、本人の希望により決定する。具体的な支援内容としては、退職一時金に特別加算を行うとともに、特別賞与を支給。さらに、希望者に対してキャリア支援会社によるサポートを実施予定だという。

 社会構造や働き方への価値観などが大きく変化する時代において、柔軟性を持つ組織づくりは企業の生き残りや成長にとって欠かせない要素となるだろう。雇用調整を迫られる場合、社員のその後のキャリアについてどのような支援を行うのか、企業の姿勢が試されそうだ。

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HRプロ編集部

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