JAL、ANA含む世界の航空会社の状況はきわめて厳しい
世界の航空会社はきわめて厳しい状況にあります。タイ国際航空やバージン・オーストラリアが経営破綻し、キャセイパシフィック航空とルフトハンザ航空は政府からの資金支援を仰ぎました。
日本でも状況は同じです。8月3日に日本航空が発表した2020年4-6月期の最終損益は▲937億円の赤字に転落しました。ANAホールディングスも同じ期に▲1088億円の最終赤字となりました。
機体維持費など固定費の大きい航空会社は売上げのわずかな変動で収益はすぐに増減します。両社ともに社員の一時帰休や機体整備を外注から内製に切り替えるなどでコスト削減を急いでいます。
通期の見通しは算定が困難としてJAL、ANAともに発表しておりませんが、JALが決算会見で明らかにしたところによれば、国際線で5割、国内線で8割までフライトが回復すれば単月ベースでは黒字化が達成できるとしています。
このような航空各社の苦境を救出するのは、人の移動を開放するワクチンの開発が何よりも急務となります。現在、世界で最も進んでいるワクチンはフェーズ3の段階に入っており、早ければ今年の冬か来年春には完成することが期待されています。
全世界が希求しているワクチン開発の成功を祈らずにはいられません。