過去1年の実績で選ぶなら:ロボット・テクノロジー関連株ファンド -ロボテック-

 大和アセットマネジメントの『ロボット・テクノロジー関連株ファンド -ロボテック-』は、過去1年間で20%超の上昇となりました。特徴的なのは、米国株のウエイトが大きいこと。国・地域別構成では、米国株が60.4%、次いで日本株が16.9%となっています。組入上位10銘柄の1位は日本のキーエンスですが、2~9位はアルファベット(グーグルなどの持ち株会社)や、アマゾン・ドット・コムなどの米国企業で占められています。

 比較対象として、『グローバル・ロボティクス株式ファンド』の米国株の比率は48.4%、日本株が30.3%と続きます。上位10銘柄にはキーエンス、ダイフク、安川電機という日本の3銘柄が名を連ね、フランスやスイスの銘柄も組み入れられています。

 『ロボット・テクノロジー関連株ファンド -ロボテック-』の信託報酬は1.82%であり、1.94%の『グローバル・ロボティクス株式ファンド』より低いこともポイント。「米国株を中心に投資したい」「信託報酬はなるべく抑えたい」という人に向いているといえそうです。

純資産残高は小さいけれど成績優秀:iTrustロボ

 ちなみに、純資産残高は44.9億円にとどまるものの、ピクテ投信投資顧問の『iTrustロボ』も年間騰落率22.89%という好成績を残しています。

 『iTrustロボ』は、企業のビジネス全体における関連事業比率を示す「ピュリティ」という指標を重視し、ロボティクス関連事業の比率が低いと判断される企業は投資対象から外すことがユニークな特徴です。

 要するに、仮にロボティクス事業が成長したとしても、業績に与えるプラスの影響が小さく、株価にも結び付きにくい企業には投資しないという考えです。より純粋度の高いロボティクス・ファンドといえるでしょう。

日本企業への投資なら:ジャパン・ロボティクス株式ファンド

 「日本のロボット関連企業に集中して投資したい!」という人には、『ジャパン・ロボティクス株式ファンド』があります。

 『グローバル・ロボティクス株式ファンド』の日本版ともいえる本ファンドは、国内の運用会社である日興アセットマネジメントが銘柄選定を行います。組入上位10銘柄には、キーエンスのほか、ソニーやリクルートホールディングス、村田製作所など多くの人になじみのある企業も並んでいます。上記で挙げたロボット関連ファンドと比べれば見劣りはするものの、過去1年で約9%のリターンを収めています。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって新しい生活様式が求められるようになる中で、日本にもデジタル化の波が押し寄せています。他の先進諸国と比べて歩みが遅れている日本だからこそ、これから一段とデジタル化の流れが加速する可能性もありそうです。その伸びしろに期待するなら、『ジャパン・ロボティクス株式ファンド』に着目するのは面白いかもしれません。