世界規模で金融市場に打撃を与えた”コロナショック”。すでに株式市場では回復の兆しも見られますが、依然として先行きは不透明です。そんな不安定な相場においても、良好なパフォーマンスを発揮する投信を紹介する本シリーズ。今回は、三菱UFJ国際投信の『グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(愛称:健次)』に注目します。
ヘルスケア関連は景気の影響を受けにくい
『グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(愛称:健次)』(以下、『健次』)は、世界のヘルスケア業界に投資する投資信託です。ヘルスケア業界というと製薬会社や医療機器メーカーを想像しがちですが、『健次』が投資対象にするのはそれだけではありません。
遺伝子の分析・研究をもとに治療薬の開発に取り組む「バイオテクノロジー」や、病院の経営などを行う「医療・健康サービス」など、人々の健康にかかわる幅広い企業の中から有望な銘柄をピックアップしています。
3カ月騰落率 | 6カ月騰落率 | 5年騰落率 | |
---|---|---|---|
健次 | 3.57% | 4.32% | 13.69% |
eMAXIS全世界株式 インデックス |
-10.33% | -10.20% | 8.47% |
2020年5月26日時点
基準価額を見ると、2020年2月の中旬以降、コロナショックの影響で大きく下げましたが、その後V字回復していることがわかります。
日本を除く世界の先進国・新興国の株式を対象に、同じ三菱UFJ国際投信が運用する『eMAXIS 全世界株式インデックス』と比較すると、『健次』の成績の好調さが際立ちます。
『eMAXIS 全世界株式インデックス』がコロナショックにより3カ月騰落率、6カ月騰落率ともに1割以上のマイナスになっている一方、『健次』はプラスのパフォーマンスを維持しました。5年騰落率で見ても『健次』は市場平均を上回っており、長期的にも好成績であることがうかがえます。
医療関連の支出は、人々の健康や命にかかわるため、景気の影響を受けにくいといわれています。過去に世界中の株式が下落したリーマン・ショック時においても、ヘルスケア関連の株式は相対的に底堅い傾向がありました。今回のコロナショックにおいても、その下落局面に強い特性が発揮されたと考えられます。