チャンスは最大限に生かす、それが私の主義だ(?)

 勘の鋭い読者の方でしたら、すでにお気付きかもしれません。筆者は投資対象としての金がハイリスクであることを強調しています。では、そのハイリスクを強調することに、一体、何の意味があるのか?
 ドルコスト平均法は、実はハイリスクな投資対象、つまり「価格の変動の幅が大きく、為替の影響を受ける投資対象」にこそ向くのです。

 ということは?

 今、日本だけでなく、世界中で株価が不安定で、乱高下していますよね。あるいは、数カ月前に比べると株価が落ち込んでいますよね。そして、「今のこの状況がいつまで続くか分からない」という不安と焦りに駆られていらっしゃる読者も多いのではないでしょうか?
 「投資のリスク」をまざまざとお感じになられている方、このまま投資を続けても、積立投資をしていても「ピンチが続くだけではないのか?」と自問自答をなさっている方も多いと思います。
 しかし、「ピンチはチャンス」とも言いますよね。

 そして、あのセリフです。
 「チャンスは最大限に生かす、それが私の主義だ」
 そうです。積立投資をなさっていらっしゃる方にとって、実は今、「バーゲンセールの真っ只中」とも言えるのです。

積立投資の本来の目的は「損益分岐点の引き下げ」?

 投資とは「安く買って、インカムゲインを得て、最後に高く売る」ことができれば成功ですし、それこそ投資のあるべき姿を体現していますよね? しかし、積立投資は違います。
 積立投資とは「安く買う、安く買う、安く買う」のが、あるべき姿なのです。積立投資の目的は「損益分岐点の引き下げ」なのです。
 どういうことなのでしょうか?

 というわけで、次回は「見せてもらおうか!積立投資の実力とやらを~その2 積立投資の目的は損益分岐点の引き下げ」というテーマで、ドルコスト平均法の実力をさらに詳しく見ていきます。
 投資の世界に「損益分岐点」という用語? これってどういう意味?
 「積立投資を始めたのは、若さゆえの過ちだったかな?」とつぶやくことがないよう、次回をお待ちくださいませ。