初めに、残念な計算からお目にかけねばなりません。
前回コラムの末尾(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59982?page=5)に3月20日から31日まで東京都で確認された感染者数を基に、近未来を予測する、ごくシンプルなシミュレーションを2つ載せておきました。
一つは直線状の予測、つまり今日に10人増えたのなら、明日も10人増えるだろうという予測(これはこのところの推移では、そうならない場合が多いので、ある「下限」を評価するために記しています)。
もう一つは指数関数的な予測、つまり、いままでの増加が「倍々ゲーム」的に増加率そのものも増加し続ける、いわゆる「感染爆発」のベーシックな予想で、これを超えると手がつけられないという目安、上限として記したものです。
その予測をオレンジ色の点線、実際に発生した患者数をオレンジの棒グラフ(が参照したデータ)と青い折れ線グラフで示すと、以下のようになります。
オレンジの点線、1本はよく見えますが、もう一つは見えにくくありませんか?
実は青い折れ線とほとんど重なっているのを、よく見ると確認できると思います。
要するに、この「暗線爆発ギリギリのライン」が、現実に発生している患者数の予測、的中していたわけです。
つまりこれが「感染爆発」そのものにほかなりません。