19日のロンドン市場はややリスク選好的な動きでクロス円は上昇した。ユーロ円は東京時間117円台半ばを中心に推移していたが118円台に、ポンド円は134円台前半を中心に推移していたが134円台後半に水準を上げて堅調に推移している。また逃避先として選好される米債は売られ利回りは上昇した。ギリシャ債とドイツ債の利回り格差が過去最大を更新するなど欧州ソブリンリスク懸念は健在だが本日は反応を示さず、ユーロドルやポンドドルも上昇した。ギリシャの13週間短期債入札があり、平均落札利回りは4.10%と前回の3.85%を大きく上回り、応札倍率は3.45倍とこちらは前回の5.08倍より低下するなど低調な結果となったが為替相場への反応はほとんど見られなかった。
一方、安全通貨とされるスイスフランは売られた。スイスフランは全面安でスイス円は92円を割り込んで軟調に推移した。ユーロに対しては東京時間1.27台前半で推移していたが1.28台後半までユーロ高スイス安が進んでいる。

◆カナダCPIは予想上回る
カナダ3月の消費者物価指数(CPI)は前月比、前年比ともに予想と前回値を上回りカナダドルは買われた。ドルカナダは0.9620台を推移していたが0.9600を割り込み今月12日以来1週間ぶりとなる0.9570台までドル安カナダ高が進んだ。またカナダ円は85.60台から86円台に乗せ堅調に推移しながら86.28近辺まで上値を伸ばしている。

Klugアナリスト 鈴木信秀