この街はポルトガルのエヴォラ。ポルトガルの首都リスボンから、東におよそ130km。その歴史は2000年以上前まで遡ります。古代より交易の中心地であり、ローマ時代に作られた神殿や送水路などの歴史的建造物が遺されています。小高い地形を利用して城壁が築かれ、城塞の街として発展を続けました。
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1986年には「エヴォラ歴史地区」として、ユネスコ世界遺産に登録されました。街の中心となるのは、約700年前に完成したエヴォラ大聖堂。荘厳な建物は、往時のたたずまいそのままに、清廉な空気を今日に伝えています。
ポルトガルの首都リスボンのセテ・リオス・バスターミナルから、エヴォラへの直行バスに乗り、運行予定時間(1時間30分)より15分ほど遅れてエヴォラ・バスターミナルに到着しました。
バスターミナルから東を見ると、城塞で囲まれたエヴォラ旧市街が浮かんでいます。
宿泊したホテルは、城塞内にある修道院の寄宿舎だった建物をリノベーションしたもので、とても趣がありました。リスボンを起点にエヴォラには日帰りで行く方も多いようですが、エヴォラ旧市街にはぜひ宿泊していただきたいです。風情ある古い住宅を改装したゲストハウスがオススメです。
エヴォラ大聖堂は、戦国時代に長崎から出発した天正遣欧少年使節が、1584年9月にエヴォラに着いた際、伊東マンショと千々石ミゲルが演奏したというパイプオルガンがあります。現在も稼働しているパイプオルガンでは、世界で最も古い年代物の一つだそうです。
パイプオルガンは、壁に組み込まれて高い位置にあります。次にエヴォラを訪ねるときは、ミサが行われてパイプオルガンの演奏がある日曜日を含む旅程を組みたいと思います。