決戦の時が近付いている。ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会が連日大きな盛り上がりを見せている中、勝ち点14でA組首位の日本代表は史上初の決勝トーナメント進出をかけてスコットランドと13日の最終戦(横浜国際総合競技場)で激突する。その戦いを前にスコットランドは9日、静岡・エコパスタジアムで行われたロシア戦で4トライ以上に与えられるボーナスポイントを獲得して圧勝。勝ち点を10とした。それでも日本はスコットランドとの直接対決に勝利、もしくは引き分ければ無条件で1位通過が決まる。
仮に敗れても7点差以内での負けならば、日本が4トライ以上を奪うか、もしくはスコットランドを3トライ以内に抑えることで予選突破となる。いずれにせよ、たとえ黒星であっても接戦に持ち込むことが絶対条件だ。今大会での日本代表の最大目標はベスト8、すなわち決勝トーナメント進出である。台風19号の進路が気がかりだが、当日は横浜の大舞台に日本中から熱い視線が注がれることになるはずだ。
日の丸を背負う韓国人選手・具智元
さて、その日本代表の面々に1人の韓国人選手が加わり、日の丸を背負いながら闘志あふれるプレーでチームの快進撃に大きく貢献している。背番号3、プロップの具智元(グ・ジウォン)だ。
大金星を奪った世界ランキング2位のアイルランド戦、そして前試合のサモア戦と2戦連続で先発出場。右プロップとして最前列でスクラムを組み、他国代表の屈強な相手の重圧に負けず力強く押し込んでいく姿は実に頼もしい。身長184センチ、体重122キロの体格をいかんなく発揮し、日本代表に欠かせないキーパーソンの1人となっている。