中国初の国産空母が試験航海、2020年までの就役目指す

中国遼寧省大連の港を出る中国初の国産空母「001A型」(2018年5月13日撮影、資料写真)。(c)AFP〔AFPBB News

 2年に一度、アメリカ海軍が主催して太平洋沿岸諸国を中心とした多数の諸国の海軍が参加してホノルルを中心に行われる多国籍海軍合同演習「RIMPAC(リムパック)」が、6月27日から開催された。

RIMPACを引っかき回した中国海軍

 今年のRIMPAC(RIMPAC-2018)にまつわる最大の話題は、RIMPAC-2014とRIMPAC-2016に参加して艦隊を派遣してきた中国が、直前になって“除名”されたことである。

 トランプ政権が誕生した昨年(2017年)春には、オバマ政権によってRIMPACに招待された中国海軍をRIMPACから追い出そうという動きが浮上した。というのは、アメリカ海軍が主催するRIMPACは、太平洋沿岸地域のアメリカの同盟諸国や友好諸国の海軍の相互理解を醸成しつつ共同作戦能力などを涵養するというのが本来の趣旨だからだ。

 ところがオバマ政権下では、中国に対するいわゆる関与政策(ある程度の妥協には目をつぶってでも、中国をできる限り民主主義陣営引き入れようとする政策)派が国務省だけではなく国防総省でも力を得ていた。彼らの「太平洋沿岸国である中国をRIMPACに参加させることにより、アメリカ海軍とその同盟諸国・友好諸国の海軍と中国海軍との間に信頼関係を生み出させ、海洋における不慮の衝突を防止するだけでなく、中国の侵攻主義的海洋政策にブレーキをかけさせよう」という、まさに関与政策的理由によって、海軍上層部もペンタゴンも、中国海軍をRIMPACに招待したのであった。