業績向上を目的とした組織改革や人材開発、リーダー開発の加速に向けてエグゼクティブ・コーチングを提供するコーチ・エィの「Coach's VIEW」から選りすぐりの記事をお届けします。
「1枚目のパンケーキ」を次に生かせるか。

(文:コーチ・エィ 番匠武蔵)

 ブライアン・オーサーという人物をご存知でしょうか。

 平昌オリンピックで、フィギュアスケートの羽生結弦選手とハビエル・フェルナンデス選手の2人をメダルに導いた名コーチです。

 2人のメダル確定後、3人が楽しそうにセルフィーしている姿からは、良好な信頼関係が伝わってきました。

 オーサー自身もメダリストで、キム・ヨナ選手の指導をきっかけにコーチに専任したそうです。

 オリンピックが終わり2カ月。

 新年度がはじまり、部下と目標設定について話している方も多いのではないでしょうか。

 この目標設定時にどう部下と関わるか、オーサーのコーチ術から何か学べるものはないか。彼の著書を紐解きました。

オーサーコーチに学ぶ「初戦」の選び方

 フィギュア・スケートのシーズンは秋に始まります。

 2015-16年シーズンのはじまり、羽生選手は、ショートとフリーの両方で、「演技後半での4回転ジャンプ」を組み込み、初成功に向けた挑戦を自らに課したそうです。