喫煙に対するイメージはこの半世紀で大きく変わった(写真はイメージ)

 JT(日本ばこ産業)の「2017年全国たばこ喫煙者率調査」によると、成人男性の平均喫煙率は28.2%ということだ。ピーク時に比べると劇的に減少している。

 1965(昭和40)年以降のデータによると、一番高かったのが1966(昭和41)年で83.7%だった。それが1968(昭和43)年には70%台、1983(昭和58)年には60%台、1993(平成5)年には50%台、2002(平成14)年には40%台、2008(平成20)年には30%台、しして2016(平成28)年には20%台へと、この半世紀で55ポイントも減少している。減少スピードは早まっており、数年後には、間違いなく10%台まで減少することになるだろう。女性の喫煙率も9%と、ピーク時の18%(1966年)から半減している。

私もヘビースモーカーだった

 私も実はヘビースモーカーだった。多い日には、1日で50~60本は吸っていた。灰皿はあっという間に、吸い殻の山になっていた。

 たばこを吸うきっかけというのは、単純なものだ。親父や周りの大人が吸っているのを見てまねごとをしてみたくなり、隠れたばこを始めたのが最初だった。たばこの味など分かるはずもない。まだ中学生ぐらいだったと思う。そのうち高校生になり、ちょっと悪を気取ってみたくて、友人たちと時々たばこを吸って遊んでいた。本当に遊びであった。

 私が就職をして働き始めたのが、偶然にも喫煙率がピークだった1966年だった。たばこは大人になった証のようなものだった。当時の映画を見ても、石原裕次郎など、誰もがたばこを吸っていた。映画には欠かせない小道具の一つだった。何しろ喫煙率が80%を超えていたのだから、成人男性のほとんどが喫煙者だったのだ。